杉田梅の魅力・旬
高濃度のクエン酸が特徴
無添加でより効果が高い
冬に花を楽しみ、夏に実を加工してその加工品を一年中楽しめる梅は、日本の四季を上手に使った素晴らしい先人の知恵だと感心します。また、梅には整腸作用、抗酸化作用・抗菌作用・疲労回復などの効果がある事が科学的に立証されています。特にクエン酸濃度が高く、食品添加物を一切使わない杉田梅製品はその効果がより高いのが魅力です。
杉田梅の「実」
「杉田梅」は、横浜市磯子区杉田に由来する品種改良をしていない日本古来の貴重な在来種の梅です。大粒でクエン酸濃度が高く酸味が強いのが特徴です。又、果肉の繊維質の密度が高いにも関わらず肉質が柔らかく、完熟梅は大変香りがよいため、梅干しや梅酒、梅ジュースに最適です。
杉田梅の「花」
5枚の花びらを有する一重の白梅です。2月の上旬に開花し、とてもよい香りがするのが特長です。寒い冬にぽつぽつと咲く白い花は雪が舞っているようで美しい景色です。その様子を歌川広重が浮世絵で描いています。
美味しい梅の選び方、
見分け方
梅干し
を作るには
完熟の杉田梅を使います。青梅、黄梅は適しません。樹上完熟梅が最適ですが、黄梅の場合は室温に置いて追熟させます。
梅酒、梅ジュース
を作るには
杉田青梅、杉田黄梅を使います。青梅で作るとさっぱり、黄梅で作るとコクのある仕上がりになります。
梅ジャム
を作るには
梅干しにするには柔らかすぎるもの、皮に傷や斑点がある完熟杉田梅を冷凍して使います。
杉田梅の歴史
保存食としての生産から、
関東随一の梅林へ
かつての杉田(現在の横浜市磯子区)は地質が悪く、穀物や野菜の生産には適していませんでした。天正年間(1573~1592)、 杉田の領主だった間宮信繁は、温暖な土地に合う梅の木を植えて梅林をつくり、その実で梅干しに加工して戦陣用の保存食として活用しました。
江戸時代、三万五千本を超える規模になった杉田の梅林は、全国的にたいへん評判になり、各地からたくさんの観光客が観梅に訪れ関東随一の梅林となりました。その後、時代の流れで梅林は杉田から姿を消し、杉田梅は「幻の梅」と呼ばれるようになりました。
愛好家によって
復活・普及活動が行われる。
しかし、神奈川県では大規模な梅林として知られる小田原 曽我梅林の一角に、杉田梅が現存している事がわかり、故郷の杉田で、愛好家による復活・普及活動が行われています。
妙法寺の山門前には、現在も当時の杉田梅の古木が残っています。裏手の山では接ぎ木をした杉田梅の苗木が100本植えられ、今後の成長が楽しみです。
杉田梅でつくられた梅干しは2019年に「磯子の逸品」に選ばれ、翌2020年には横浜市がふるさと納税返礼品として採用しています。